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西川 正史*; 馬場 淳史*; 大土井 智*; 河村 繕範
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.615 - 625, 1998/00
被引用回数:14 パーセンタイル:72.98(Nuclear Science & Technology)酸化リチウム、リチウムアルミネート、リチウムシリケート、リチウムジルコネートは、固体増殖ブランケットの候補材であるが、トリチウムの放出挙動は完全に把握できていない。多くのin-situ放出実験が行われ、トリチウムの結晶内拡散律速としてまとめられているが、その結果は一致していない。これは、表面反応、照射欠陥、システム効果の評価が不十分なためである。今回、定常状態でのトリチウム結晶内拡散、トリチウム水の吸収、吸着、二種類の同位体交換反応が、トリチウムインベントリーに与える影響を検討し、これまでに行われた、in-situ実験結果との比較を行った。その結果、パージガス中にある程度の水分が存在していると仮定すると、in-situ実験結果を良く表現できることがわかった。
馬場 淳史*; 西川 正史*; 河村 繕範; 奥野 健二
Journal of Nuclear Materials, 248, p.106 - 110, 1997/09
被引用回数:4 パーセンタイル:37.09(Materials Science, Multidisciplinary)リチウムセラミックスからの増殖トリチウム放出挙動はまだ完全に理解されておらず、多くのin-situ実験結果が、トリチウムの結晶内拡散過程を律速して解析されているものの、表面反応の寄与が無視できないことも指摘されている。筆者らはリチウムセラミックス結晶表面の吸着水量を報告してきたが、今回、同位体交換反応を介して捕捉されるトリチウム量を吸着容量と区別し、交換容量として測定した。交換反応は、結晶表面に強力に吸着した化学吸着水あるいは結晶水中の水酸基を介して生じると考えられ、リチウムジルコネートでは交換容量が観測されなかった。また、トリチウムの結晶内拡散係数,吸着容量、そして今回求めた交換容量から、ブランケット内トリチウムインベントリーを推算し、同位体交換容量が与える影響について検討した。
河村 繕範; 奥野 健二; 西川 正史*
Proceedings of 4th International Workshop on Ceramic Breeder Blanket Interface (CBBI-4), p.235 - 248, 1995/10
セラミック増殖ブランケット内でのトリチウムの挙動については、現実的条件で実験を行うべきとの考えに基づきin-situ実験が行われてきた。しかし、一方で非照射条件での実験も、ブランケット内のトリチウムの移動過程を表現できるパラメータを求めるうえで重要である。筆者らは、既に得ている核種セラミック増殖材の水分吸着データから、トリチウム収着インベントリーと物質移動係数を求めた。そして、結晶内トリチウム拡散係数として報告されているものの中には、水分吸着脱着抵抗や装置配管の影響を含んでいる可能性のある報告値があることを指摘した。また、ブランケットパージ気流中に水素を添加した際の水分発生現象についても、水分発生量と発生速度を定量した。本報告ではこれらの結果について発表する。